エチオピアのニュークロップは、実際いつ日本に届くのか
コーヒー調達において、「収穫時期」と「購入可能な時期」は同じではありません。エチオピアでは一般的に10月頃から収穫が始まりますが、標高や産地によってタイミングは大きく異なります。

エチオピアの多様な自然環境と標高が、産地ごとに異なるコーヒーの収穫時期や個性を生み出します。
西部・南西部の比較的低標高な地域では10月頃から熟したチェリーが見られ始めます。一方、シダマ、イルガチェフェ、グジなどの高地では11月以降に収穫が本格化し、12月から1月にピークを迎える地域も多く、特に標高の高い農園では2月頃まで収穫が続く場合があります。
精製方法によっても出荷時期は変わります。ウォッシュドでは、収穫後すぐに果肉を除去し、発酵・水洗を行った後、主にアフリカンベッドで乾燥させます。
乾燥には一般的に1〜2週間程度を要し、その後、一定期間コンディショニングを行ってから脱殻・選別・輸出準備へ進みます。

ウォッシュド精製では、果肉除去、発酵、水洗、乾燥という工程を経て、コーヒー豆の品質が整えられます。
ナチュラルはさらに時間がかかります。チェリーを果実のまま2〜4週間程度天日乾燥し、品質を安定させるために保管・休ませた後、脱殻します。
そのため、同じ日に収穫されたコーヒーでも、ナチュラルはウォッシュドより数週間遅れて輸出可能になることがあります。

ナチュラル精製では、コーヒーチェリーを果実のまま乾燥させます。乾燥中の管理が、最終的な品質を左右する重要な工程です。
輸出前には、脱殻、比重・サイズ・色彩選別、含水率確認、グレーディング、カッピングなどを実施します。
スペシャルティコーヒーでは、実際に出荷されるロットからPSS(Pre-Shipment Sample/船積前サンプル)を採取し、買い手が品質を確認してから出荷することが重要です。

出荷前のサンプル評価と品質確認は、買い手と生産者・輸出者の双方がロットの品質を確認するための重要なプロセスです。
さらに、エチオピアは内陸国のため、多くのコーヒーはアディスアベバやモジョを経由してジブチ港へ運ばれます。
現在、日本までの海上輸送には多くのルートで約5〜7週間を要し、到着後には植物検疫、食品輸入届、税関手続きが必要です。

エチオピア国内での輸送からジブチ港での船積みまで、複数の物流工程を経てコーヒーは日本へ運ばれます。
そのため、西部産の早いウォッシュドは12月〜1月頃から出荷が始まる一方、シダマ、イルガチェフェ、グジの高品質ウォッシュドは1〜3月、プレミアム・ナチュラルは2〜4月以降がより現実的な出荷時期となります。

産地で収穫されたコーヒーが、品質確認と輸送を経て日本のロースターへ届けられます。
Black Samurai Coffeeでは、「ニュークロップ」という表示だけではなく、収穫、精製、品質確認、輸送までの実際のタイムラインを把握し、日本のロースターの皆様により現実的で透明性の高い調達情報を提供していきます。