Sidama Coffee Farmers Cooperative Union(SCFCU)訪問レポート






シダマコーヒーを支える協同組合の歩みと品質への取り組み
エチオピアを代表するスペシャルティコーヒー産地の一つとして、世界中のロースターやバリスタから高い評価を受けているシダマ地域。
今回、Black Samurai Coffee を代表して Kamil Orbisso が Sidama Coffee Farmers Cooperative Union(SCFCU)を訪問し、General Manager の Mr. Tsegaye Anebo 氏との意見交換を通じて、協同組合の運営体制、生産者支援、品質管理への取り組みについてお話を伺いました。
日本市場でも高い人気を誇る Sidama Washed の背景には、多くの小規模農家と協同組合による長年の努力があります。
小規模農家を支えるために設立されたSCFCU
Sidama Coffee Farmers Cooperative Union(SCFCU)は、2001年にエチオピア・シダマ地域のコーヒー生産協同組合を代表する組織として設立されました。
現在では、67の一次協同組合と80,000人以上の小規模農家が加盟しており、エチオピア国内でも最大規模のコーヒー生産協同組合連合会の一つへと成長しています。
シダマ地域では、コーヒーは単なる換金作物ではなく、人々の暮らしや文化と深く結びついた存在です。
SCFCU加盟農家の多くは、小規模農園で在来樹木やエンセーテ(エチオピアの主食作物)の木陰を活用した伝統的なシェードグロウン栽培を行っています。
こうした自然環境の中で育てられるコーヒーは、シダマ特有の繊細で複雑な風味を生み出しています。
世界的に高い評価を受ける Sidama Washed
シダマ地域のウォッシュドコーヒーは、日本国内でも非常に人気が高く、多くのロースターやカフェで取り扱われています。
明るく綺麗な酸味、ベリー系の果実感、フローラルな香り、そしてバランスの良い甘さ。
その透明感のある味わいは、日本市場が重視する“クリーンカップ”や繊細な風味特性とも非常に相性が良いと感じます。
シダマ地域は、エチオピア国内でも特にウォッシュドコーヒーの生産量が多い地域として知られており、長年にわたり高品質コーヒー産地として評価を築いてきました。
品質を支える現場での細かな管理
今回の訪問では、品質を安定的に維持するための具体的な取り組みについても詳しく説明いただきました。
現地では、
- チェリーの受け入れ基準
- ウォッシュドプロセスにおける発酵管理
- 水洗工程
- アフリカンベッドでの乾燥管理
- 保管体制
- 欠点除去
など、多くの工程において細かな品質管理が行われていました。
特に印象的だったのは、“大量生産”ではなく、“品質を守りながら持続可能な生産を続ける”という姿勢です。
コーヒーは農作物であり、気候や収穫状況によって品質が大きく左右されます。
その中で、毎年安定した品質を届けるために、生産者や品質管理チームが積み重ねている日々の努力を現地で直接感じることができました。
“トレーサビリティ”と“生産者とのつながり”への取り組み
近年、日本のスペシャルティコーヒー市場でも、
- どの地域で生産されたのか
- 誰が生産したのか
- どのような品質管理が行われているのか
といった背景やトレーサビリティへの関心が高まっています。
SCFCUでは、生産者支援だけでなく、マーケティング、金融支援、技術支援なども行いながら、海外バイヤーとの直接的な関係構築にも力を入れています。
また、2003年からフェアトレード認証を取得し、オーガニック認証にも取り組むなど、持続可能なコーヒー生産への活動も進められています。
ストーリーとともに届けるシダマコーヒー
Black Samurai Coffeeでは、単に“有名産地”としてコーヒーを紹介するのではなく、その背景にある生産者の努力や地域文化、生産現場での取り組みも含めて、日本のコーヒーコミュニティへ届けていきたいと考えています。
シダマという名前の先にある、生産者たちの日々の積み重ねや品質への真摯な姿勢を、今後も大切に発信してまいります。